コウモリの追い出し方|捕獲禁止の相手に許される対策と時期の選び方
- コウモリは捕獲・殺傷が法律で禁止(違反は1年以下の懲役または100万円以下の罰金)
- できるのは「追い出し→侵入口の封鎖」だけ。冬眠期と夏の出産期は避ける
- 素手で触らない。糞尿のにおい・染みが被害の中心で、放置すると巣に数十匹規模になる
大前提:コウモリは捕まえても殺してもいけない
家に住み着くコウモリ(アブラコウモリ=イエコウモリ)は野生鳥獣であり、鳥獣保護管理法により捕獲・殺傷が禁止されています。違反した場合は1年以下の懲役または100万円以下の罰金の対象です(つくばみらい市・朝倉市)。「ハエたたきで叩く」「粘着シートで捕る」も違法になり得ます。合法的にできるのは、傷つけずに追い出して、入れないようにすることだけです。
また、野生のコウモリには寄生虫や感染症の原因となる菌・ウイルスが付着しているおそれがあるため、素手で触らないでください(つくばみらい市)。
被害の実態:騒音より「糞尿のにおいと染み」
京都市の資料によると、イエコウモリの害は糞や尿のにおい・染みです。巣は壁の間や天井裏など家屋の隙間で、1つの巣に数十匹が生息していることがあり、巣の場所には糞尿がうず高く積み重なります(京都市 衛生動物だより)。
コウモリの糞はネズミの糞と色も形もよく似ており、保健所への誤認相談が多い定番です。見分けるポイントは中身で、コウモリの糞はほぼ昆虫の破片だけでできています(同資料。詳しくは動物の糞の見分け方)。壁面や換気口の下に小さな糞がパラパラ積もっていたら、コウモリを疑ってください。
対策の手順:追い出し→封鎖、時期を選ぶ
北九州市が案内する基本手順は「コウモリがいないときに、侵入口にネット(網)などをして侵入を防ぐ」ことです。重要なのは時期で、冬眠時期と夏の出産時期は追い出しが難しいため、それ以外の時期に対策を行うほうが効果的とされています(北九州市)。夏の出産期に封鎖すると、飛べない子コウモリが屋根裏に取り残されて死に、悪臭の二次被害になります。
- 出入口を特定する(夕方に飛び出す場所・糞がたまっている壁面の上を観察)
- 全個体が外に出たタイミングで封鎖する(アブラコウモリはわずかな隙間から出入りするため、金網・パンチングメタル・パテで確実に)
- 糞の清掃はマスク・ゴム手袋で(乾燥した糞の粉塵を吸わないよう注意)
自治体によっては支援制度もあります。各務原市はコウモリ忌避装置を1世帯1回・14日間無料で貸し出しています(各務原市)。一方で「市では駆除や捕獲はしていない」と明言する自治体が多数派で、横浜市はペストコントロール協会(有料・個人負担)への相談を案内しています(横浜市)。
業者に頼むべきケース
- 巣が壁の中・天井裏の奥で、出入口の特定や封鎖が高所作業になる
- 数十匹規模のコロニーになっていて、糞尿の清掃・消毒まで必要
- 追い出しの時期の見極め(出産期を避ける)を含めて任せたい
コウモリは再侵入率が高い相手なので、業者を選ぶ際は「封鎖箇所の網羅性」と「再発保証」を見積もりで確認するのがポイントです。屋根裏で足音がする場合はコウモリ以外の動物の可能性もあるため、屋根裏の足音の正体で切り分けてから相談すると話が早くなります。